一枚の花びらから始まる物語
どうもやっちーです。(・ω・)
今日は短編小説風。
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朝の通勤電車。退屈な朝。
車内には、ピカピカのスーツに身を包み、緊張した面持ちで窓の外を見つめる新社会人から、寝癖のひどい白髪のおじさんまで、様々な人が乗っている。
新年度といっても、彼の日常は何ら変わりない。
(今日も仕事かぁ。めんどくせえなぁ・・・)
彼はそんな気分を紛らすかのようにスマホをいじる。
ある程度電車に乗る人が減った頃、突然「すみません」と、女性に声をかけられた。
顔をあげると、そこにはさらさらの長い髪をひとつに束ねた美しい女性が立っていた。
女性はおもむろに彼の頭に手を伸ばす。
そしてボサボサの彼の髪の毛から、何かを取った。
「桜の花びら、ついてましたよ。」
彼女はそう言って、ニコッと微笑んだ。
彼女の手には、一枚の桜の花びら。
「・・・あ、ありがとう・・・ございます。」
彼は、突然の出来事に動揺し、少し固まっていた。
電車は駅に到着した。
女性は、何事もなかったかのように電車を降りていく。
彼が降りる駅までは、あと三駅。
しかし彼は、反射的に電車を降り、彼女の背中を追いかけていた。
彼の頭の中には、鐘の音が鳴り響いていた。
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電車で髪の毛に桜の花びらつけた人を見て膨らんだ妄想のお話でした。(・∀・)(笑)
あのお兄さん、結局花びらどうしたのかなー・・・。
💖愛と幸せおすそわけ💖
やっちー(・ω・)